ファフナー備忘録

バーチャルネコチャンマリーさんによるファフナー備忘録

蒼穹のファフナー第1話 文字起こし

BGM「序章 ーはじまりー」
「あなたは、そこにいますか?」

海から登場するマークエルフ
マークエルフに触手を伸ばすスフィンクスA型

一騎「体が思うように...動かねぇ!うわあああ!」
総士「一騎、ファフナーそのものを感じろ!一体化するんだ!」
一騎「でやぁぁぁぁああああ!」

スフィンクスA型に殴りかかるマークエルフ

過去の回想(楠木の下でラジオを聞く子供たち)

一騎「ねぇ総士、また聞こえるかな?」
総士「多分な。」
衛「僕の修理に狂いはないよ!」
剣司「またまたぁ...ほんとかな?」
咲良「待って!」
「あなたは、そこにいますか?」

海で遊ぶ真矢と翔子
真矢「ん?」

甲洋「やっぱ本物だー!」
咲良「答えてみる!?」
総士「よし!」
全員「せーの!」

ここでタイトル
場面が変わり総士が船で帰ってくるシーン

BGM「偽りの楽園」
竜宮島ののどかな景色、一騎の家

一騎「ん?ふぅ…行ってくる。」
史彦「あぁ。」

母親の写真に微笑みかけ、学校へと向かう一騎

遠見医院

弓子「真矢は?」
千鶴「もう出たわよ。」
弓子「クラブの朝練?」
千鶴「今日は無いって言ってたけど…。」
弓子「じゃあまた羽佐間さんちね。」

場面が変わり翔子の家にお邪魔する真矢

真矢「しょーこ。」
翔子「真矢…!」
真矢「えへへ、また来ちゃった。今日、行けそう?」
困ったように笑い、俯く翔子
真矢「ね、入っていい?」
翔子「どうぞ。」
翔子「昨日、あの後お母さんに怒られちゃった。あなたのせいで真矢ちゃん遅刻しちゃったらどうするの?だって。」
真矢「大丈夫よ!あれくらいダッシュで余裕余裕!そんなこと気にしないでよ!」
翔子「真矢…。」
真矢「うふふ。よかった。昨日より元気そうだ。」
翔子「うん…ありがと。」

咲良の家

咲良「じゃあ父さん、要咲良、学校へ行ってまいります!」
誠一郎「行ってらっしゃい。」

通学路の風景

甲洋「で、羽佐間は?」
真矢「まだみたい。」
甲洋「そっか。」
真矢「でも、きっともうすぐよ!」
甲洋「そうだね。」

船着き場

総士「ありがとう。」
保「あぁ、そうそう。これ、頼んだよ。大切な本だからね。」
紙封筒(冲方書房)を受け取る総士
総士「分かりました。」
荷物を持ちどこかへ向かう総士

楠木公園

楠木に手を当て、目を閉じる総士

校長室

公蔵「今朝の便で戻ったのか、総士。」
総士「はい、CDCで報告書を入力していて遅くなりました。」
公蔵「ご苦労。いろいろと…勉強になったろう」
無言で頷く総士
公蔵「今日の夕日は…特別な色になりそうだ。」

学校のチャイムが鳴り響く

蔵前「違うよ~そうじゃないって~!」
蔵前とぶつかる総士
総士「ごめん、よく見えなかった。」
蔵前「皆城くん、帰ってたんだ。」
総士「あぁ、さっき。」
蔵前「あっ…はい。」
総士が落とした封筒を拾う蔵前
甲洋「総士お帰り!」
衛「おお!もしやそれは麗しの最新号!待ってたぜ~!」
真矢「ねぇ、皆城くん、東京どうだった?」
総士「東京…?結構普通のとこだった。」
真矢「えぇ~?芸能人とか会わなかった?」
総士「全然。」
真矢「な~んだ。」
総士「一騎は?」
真矢「授業が終わったとたん近藤くんと出てったわ。」

校庭で戦う剣司と一騎
校長室で話す公蔵と由紀恵

由紀恵「総士くん…帰ってきたんですね。もう家へ遊びに行けなくなっちゃいますね…。」

剣司からの攻撃を避け続ける一騎

一騎「今日はここまで!じゃあな!」
剣司「おおい!ちょっと待て!一騎!」
一騎「なんだ…?今の感じ…。」

一斉に山から飛び立つ鳥たち
空に向かって威嚇するクー

「あなたはそこにいますか?」
一騎「!?」

家から飛び出す史彦

史彦「見つかったか!」

放送機器から不気味な音楽が流れる
非常時のベルが鳴り響き、急いでどこかへ向かう先生たち
BGM「予兆」
テレビがAlvisマークに切り替わる堂馬食堂、同じくどこかへ向かう大人たち

シェルターのような施設

アナウンス「全島、警報発令。島民、シェルターに退避。」
由紀恵「はい次。」
甲洋「春日井甲洋です。」
由紀恵「確認。はぁ…仕方ないな。ごめんね、ちょっと自習してて。」
衛「自習?」
甲洋「まだ、来てない人が…。」
アナウンス「有空気(?)シグナルレッド。」
由紀恵「大丈夫。他のブロックにいるわ。」
咲良「ここ、どこなんですか!?」
由紀恵「アルヴィスよ。」

シェルターの扉が閉まる

CDCのモニターに次々と情報が映し出される

弓子「全システム接続確認。」
澄美「生体振動機確認。送ります。」
総士「目標、質量増大中。」
史彦「スフィンクス型か。」
公蔵「ソロモンは!?」
澄美「まだ起動しません。」
公蔵「質量測定により索敵。レッドアラートを発令。第三種戦闘配置。」
弓子「総員、第三種戦闘配置。」
澄美「ヴェルシールド展開準備。偽装鏡面、解除します。」

自転車を漕ぐ真矢

大人「おおい!そっちにシェルターの入り口は無いぞ!」
真矢「うん、ありがとう。」

偽装鏡面が解除され、太陽と影が移動する

真矢「太陽が…。」

弓子「偽装鏡面解除終了。第一ヴェルシールド展開!」
公蔵「島民の避難は完了したのか!?」
総士「現在、93.7%が所在確認済み。」
公蔵「迎撃急がせろ!」
澄美「ブルギルム隊、発進急いでください。」

エレベーターで上昇するケストレル

誠一郎「分かってくれ。全員かかりっきりだ。あと20秒で出られる。」
澄美「了解。…気を付けてね、あなた。」

咲良と澄美の写真を見つめる誠一郎

誠一郎「あぁ。」
弓子「対象物を敵と認知。」
澄美「ブルギルム隊、発進します。」

澄美の頬に一筋の涙が流れる

轟音が鳴り響くシェルター内

真矢「翔子…!」
翔子「真矢…真矢…!一体何があったの?クーも逃げちゃって…。」
真矢「クーはきっと安全なところに逃げてるわ。あたしたちも避難しましょ。」

フェストゥムとの戦闘が始まる

BGM「出現」

総士「第一ヴェルシールドに接触。」
弓子「出力低下!突破されます!」
公蔵「ヴァッフェラーデン、起動!」

隔壁や迎撃装備が展開される

澄美「第一種警戒態勢ヴァッフェラーデン)に移行完了。」
総士「目標は依然進行中。」
弓子「目標、視認可能領域に入りました。モニターに映します。」
総士「こ、これが…フェストゥム…。」

海に出現する竜巻
アイキャッチが表示されAパート終了


渦を巻く竜巻
総士「これが…フェストゥム。」
公蔵「いいや、こんなものではない!」
弓子「単体活動2.33、原子量28.0855、陰性度1.8、質量固定、フェストゥム実体化します!」

BGM「フェストゥム -侵蝕-」
腕を広げ光り輝くスフィンクスA型

弓子「綺麗…」
公蔵「美しいものが、人類の味方とは限らないものだ。」
澄美「第一ヴェルシールド負荷が上昇中、10秒以内に敵と同調の可能性75%!」
誠一郎「目標確認。想定位置誤差二〇(ふたまる)。シールド崩壊と同時に攻撃を開始します。」
パイロット「リア(?)攻撃だ!的はでかいぞ、外したら晩飯抜きだ。行くぞ!」

スフィンクスA型に向け、ミサイルを発射するケストレル

誠一郎「命中しない!読まれているのか…。うっ!」

誠一郎の乗ったケストレルへと触手を伸ばし、掴み寄せるスフィンクスA型

パイロット「脱出だ!」
誠一郎「出来ません!うわあああっ!」
スフィンクスA型「あなたは…そこにいますか?あなたは、そこにいますか?」

「あなたはそこにいますか?」

BGM「同化危機」
投げ飛ばされるブルギルム隊
モニター上の全員のバイタルサインが0になる。

澄美「…っ!目標、上空から第二ヴェルシールドに接近。」

ヴェルシールドへケストレルを叩きつけるスフィンクスA型

衛「どうなるんだろう…僕ら。」
咲良「びびってんじゃないよ!根性据えな!」
甲洋「羽佐間達、大丈夫かな?」

けたたましく鳴り響くサイレン

真矢「これって一体…。」
島民「おーい!そんなところにいたら駄目だわよー!早くアルヴィスの中に!」
翔子「アルヴィス?」
真矢「とにかく急ごう!」
翔子「うん…。」

スフィンクスA型の攻撃により激しく揺れる竜宮島

真矢「まただ!」

ワームスフィアに飲み込まれる島民
思わず目をそらす翔子

真矢「そんな…なんで…。」

島の迎撃システムが作動し、スフィンクスA型に向かって攻撃を行う
しかし、どの攻撃も命中しない

弓子「向島自立迎撃システム、消滅!」
史彦「難しいな…。」
公蔵「我々にはもう…巨人を覚醒させるしか生きる術は無いのか…。ファフナー、起動フェーズ、スタンバイ!パイロットは!?」
弓子「現在バーンツヴェックでブルクへ移動中。」

高速で移動するバーンツヴェック

恵「大丈夫?」
蔵前「はい…。」
恵「私の息子も、ファフナーパイロットだったのよ。あなたも頑張ってね。」
蔵前「はい。」

突然激しく揺れる機内
前方部分がワームスフィアに飲み込まれる

恵「うわーーーーっっっ!」
蔵前「ひっ…。」

ワームスフィアに飲み込まれる蔵前と恵

澄美「バーンツヴェック、竜宮南方250m付近で信号消滅!パイロットおよびスタッフ1名生死不明!」
公蔵「なんだと…。」
総士「目標、ファフナーブルクへと向かっています。」
史彦「先に巨人を潰す気だな。」
公蔵「剛瑠島のEPMを作動させろ。少しでもいい、奴を足止めするんだ!」

剛瑠島からEPMの装置が生えてくる

弓子「スタンバイ完了、EPM発射!」
澄美「目標、捕獲。」
総士「父さん!僕が代わりにファフナーで出ます!」
公蔵「総士!お前にはお前にしか…出来ないことがあるだろう。」
総士ジークフリードシステム…。」
BGM「真実」
公蔵「出来るな、総士。」
総士「はい。」

澄美「剛瑠島EPM、2分で限界値に達します!」
公蔵「ワルキューレの岩戸は?」
澄美「反応ありません!」
公蔵「やはり、まだ無理か。迎撃用の対戦車ミサイルを大至急上へ上げろ!」
公蔵「(1分でも、1秒でも持ってくれればいい…。)真壁、いいな?現段階での最適任者だ。使うぞ。」

無言で頷く史彦

一騎「総士、俺たちはどこへ行くんだ?」
総士「楽園だよ。」

澄美「EPM、出力低下。」

ブルクへ案内される一騎

一騎「これは…?」 
総士ファフナーだ。」
一騎「ファフナー?」
BGM「ファフナー -誓い-」
総士「宝物を守るために、竜になった伝説の巨人の名を受け、フェストゥムとの戦いの為に開発された機体だ。彼らの読心能力を防ぐには、ファフナーで戦うしか道はない。これで、この島を守ってほしい。」
一騎「えっ!?無理だよそんなの!出来るわけない!」
総士「いや、出来る!知っているはずだ、君のその体がファフナーと一体化出来ることを!もうこの島を守るには、ファフナーに頼るしか手段はない。…行けるのなら、僕が行くさ。でも…。」

何かがフラッシュバックする一騎

総士「今できるのはお前しかいないんだ!」
一騎「本当に、俺に出来るのか?」
総士「僕を、信じろ。」

頷く一騎

公蔵「ファフナー、マークエルフ、ローンドッグで出撃準備!」
澄美「第11ナイトヘーレ、開門スタンバイ!」
総士ジークフリードシステム、入ります!」
公蔵「総士!頼んだぞ。」
総士「はい、父さん。」

容子「真壁一騎くん、っと。流石ね。この数値ならスーツ無しでも十分行けるわね。」
一騎「大丈夫ですか?」
容子「えっ?えぇ。大丈夫よ。頑張ってね。」
一騎「はい。」
総士「一騎、スタンバイ出来たか?」
一騎「あぁ。」
総士ニーベルングを作動させる。」
一騎「ニーベルング…?」

ニーベルングの指輪を見つめる一騎

一騎「(知ってる。知ってるぞ。)」

ニーベルングに指を通す一騎

一騎「うわああああああ!」
総士「対数スパイラル形成、入力。シナジェティックコード、認証。ニーベルング動作確認。ジークフリードシステム、接続。ファフナーマークエルフ、発進スタンバイ。」
公蔵「どうした!?」
保「こちらは第三ブルクです。武器搬出用のパスワードにロックがかかっています。生体解除キーが無いと、武器が出せません!」
史彦「それじゃあファフナーは丸腰じゃないか!」
公蔵「今行く!真壁…後を頼む。」
BGM「決意 -旅立ち-」

EPMが破壊され、フェストゥムの拘束が解かれる

総士「一騎、一騎…。」
一騎「総士…?なんでここに…。」
総士「脳の視聴覚野に直接クロッシングした。ファフナーの中のお前と、ジークフリード内の俺は、直接脳の被膜神経細胞が繋がっている状態だ。シナジェティックスーツが無い分、完全ではないが、仕方ない。今からはファフナーと一体化することを、最優先に考えるんだ。まずは目を開けろ。」
一騎「目を?」
総士「そうだ。ファフナーの目はお前の目だ。」

ファフナーの目が開かれる

一騎「見えた!」
総士「行こう!奴が近づいている。…第11ナイトヘーレ開門!ファフナーマークエルフ、発進!」

総士「(これが僕たちの旅の始まりだった。もしも僕たちが生き残れるなら、今日までの笑顔を忘れないでいよう。またいつか、この島が楽園に戻る、その日まで。」

海から飛び出すマークエルフ
EDが流れ、Bパート終了
次回予告
BGM「TSUBAKI -子守唄-」
始まり、それは戦い。そして暴露。明らかになった、今。
一騎「俺、戦うこと、決めたから。」
総士ジークフリードシステム、起動。」
決意、それは守るべき…。次回、蒼穹のファフナー、第二話「告知(いのち)」。
あなたは、そこにいますか?